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執筆者の写真TOMO

産直いち


夏の農作業は暑い。短時間でも汗びっしょり―。

自然栽培で農薬も除草剤も化成肥料も使わないので、実るまでに草刈りをする日が多い。隣の畑との境目は定期的に刈っている。

7月に入って、キュウリとオクラとトマトが成り出したので、JAが運営している近くの産直市「楽しみ市」に入会することにした。直販加入申込書に氏名等を記入して申込む。出品前には、出品作物ごとに生産履歴表を提出しなければならない。品名、畑の番地、作付面積、植付日、収穫開始日、使用した農薬・除草剤・肥料の名称や使用量など。

入会金二千円、年会費千五百円、販売手数料は一商品に15%。出品価格は、その都度、自由に設定できる。売れ残った商品は持ち帰るのが原則となっている。

農作物の直販所には、新鮮な地元の野菜や加工品が並んでいる。

早朝か、夕方に収穫して、袋に入れて持っていく。直販所の事務所で、生産者番号を入力し、品名・生産地・価格・数量

を入力すると、バーコードの付いたシールが印刷されて出てくる。生産者の氏名も印字されている。そのシールを作物の袋に貼ってから店に入り、各品物のコーナーに陳列する。

売れると、一日に二回、売上げ報告がメールで送られて来る。売上金は月末締で、翌月10日に指定口座に振り込まれる。

お店の人に伺うと、生産者会員は現在270名ほどで、季節や作物にもよるが、一人当たりの1か月の売上金は、月数百円から多い人で十万円売り上げる人もいるという。

産直市の野菜はスーパーと比べると新鮮味があり安い品物が多く、珍しいものもある。写真のオクラは一袋120円、あまり多く出すと売れ残ってしまう。先日、200

個ほどを12袋に分けて出荷したところ、4袋売れ残って持ち帰った。帰りにジュースを1本飲むと1袋がいねいね。

商品には「自然栽培」というシールを張ることにしている。普通、お客さんは見た目と安価で野菜を選ぶことが多いようだ。田舎では、自分の家で食べる分は

「無農薬」で作り、お店に出すのは綺麗でないと売れないので「農薬」を使っているという話をよく聞く。農薬や除草剤は土にも人体にも良くないということを知りながら。そうしないと農業経営が成り立たないのだと。

自然栽培の畑では、草の中で作物が成長している。

モンサント社(現バイエル)の有名な除草剤ラウンドアップにはグリホサートという発がん性物質が入っており、アメリカでは訴訟が起こり、ヨーロッパでは使用禁止となっているのに、その売れ残りが日本に来て未だにホームセンターで堂々と売られている。某社は同時にその除草剤にも負けない遺伝子組換え作物を開発して種子を販売しているらしいが、開発元の職員たちはその野菜は食べないのだ、と報道されていた。

自然栽培の道は奥が深い。奇跡のリンゴで有名な木村さんは、畑にまく化学肥料と異常気象の関係を警告していた。環境のためにも健康のためにも「自然栽培」の普及が望ましい。農家の人は大変だと思う。それに高齢者が多い。自然栽培農法で生計を立てるには、相当量生産しないといけないし、確実な販売ルートの確保が必要だ。自然栽培の作物をまとめて買ってくれるところないかなあ。 



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