「イージーライダー」は、アポロ11号が月面に着陸した記念すべき年―1969年に公開された映画で、自由を求めてアメリカ大陸をバイクで旅する若者たちの物語である。
その1シーンにUFOと金星人の話が出てくる。昼間バイクで走り回ったある夜、3人のライダーは野宿をする。一人が空を横切った「光」を見たということから会話が進んでいく。
A「あれは何だろう? いつか見た人工衛星みたいな物が空を横切って…急に方向を変えるとスーッと消えた。」
B「マリファナで、もうろうとしているのじゃないのか?」
A「ハイになってはいるが、衛星は見たぜ。空を横切って3度光り…ジグザグに消えた。」
C「…確かに、それはUFOの光だよ。2週間前にメキシコで40機編隊のUFOを見た。世界中に基地がある。初めて来たのは1946年、月に電波を当てて以来だ。今では大勢が地球で活動している。政府も知ってる。」
A「…何をバカな。」
C「君も見たんだろう?」
A「活動してる所など見てないぜ。」
C「宇宙人は我々と同じ、太陽系の連中だ。社会は進んでるがね。戦争も通貨制度もない、指導者も必要としない。高度な技術で日常の必要は、競争なしで満たせるんだ。」
A「…ちょっと待てよ、それはおかしい。ウソっぽいよ。俺に言わせりゃ、そりゃウソっぽいね。なぜ我々に正体を見せない?」
C「なぜ見せないかって? 見せたらパニックになる。地球には指導者がいる、情報の公表は彼ら次第だ。その彼らが情報を抑えている。現体制がグラつくからさ。…地球にいる金星人は、全階層の人と接触している、あらゆる人間と。現体制に与える衝撃を和らげようと。…金星人は全階層の人と接触して忠告している。
人間が神のように自分を制御できれば…人間は飛躍し、平等に進化できるんだ。」
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会話の中でC(弁護士)の語る話は、UFOの宇宙人たちと会見し、又宇宙船に案内されて宇宙旅行をしたという、当時コンタクティ―と呼ばれた人たちの体験談(著書等)とよく似ている。
1945年第二次世界大戦中、各国の戦闘機は、自由に空を駆ける得体の知れない未確認飛行物体に出くわしていた。まるで戦争をやめろと言わんばかりに―、米軍はそれを「フーファイター」と呼んでいた。同年8月にヒロシマとナガサキに原子爆弾が投下されて以来、更に全世界でUFOの目撃情報が多発していった。
1950年・60年代には、多くの一般人や世界の指導者たちが、進化した惑星文明を持つ宇宙人の訪問を受けていた。その宇宙人のほとんどは友好的な近隣の「金星人」「火星人」「土星人」たちだった。核兵器の使用は地球だけでなく太陽系全体へも影響を及ぼすので禁止すること、宇宙開発は平和・協力的に進めること、そのためにも地球人は宇宙意識を高めエゴを抑制して協調して生きること…などが主なメッセージだった。
この「対地球援助計画」とも呼ばれる惑星間動向は、アポロ計画を提唱したケネディ大統領の暗(1963年11月22日)によって大きく変わってしまう。ケネディは宇宙人と会談しており、暗殺される当日の演説では、通貨発行権(いまだに民間組織であるFRBがドル札を印刷している)を政府に取り戻すこと、宇宙交流時代が始まることを国民に宣言する予定だったという説がある。彼の念願であった人類月面着陸が1969年に実現したが、その情報の真実は未だ隠蔽されている。隠蔽工作の元凶は、地球で奴隷資本主義を進めている一部の権力者、国際金融資本家たち、軍産複合体、ディープステイト(闇の政府)などと呼ばれている。
それで1970年代以降か、宇宙人は、異星人・ET・エイリアンなどと呼ばれ、大きな頭に大きな目をした異様な姿の小人か化け物のイメージの方が流布されていった。
近年では多種多様な宇宙種族がいて、各々次元が違う世界に住んでいるとか―。
友好的で優しい「宇宙人」のイメージが、イージーライダーたちの求めている「自由」の先にあったように思う。「天使」のような存在、「エデンの園」への旅…、これは古き良き時代の話なのか―。
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