新盆はちょうど台風が接近している最中だった。8/13には祖霊を迎える供養塔を立て、8/14には檀家の寺院の供養会に参加し、その後親しい親族と墓参りをして108の箸で編んだ壇に竹を入れて燃やし、パーンと音をさせた。8/15は1日静かに過ごした。その間、親族や地域の人が母の供養に来てくれた。
ある瞑想室を訪ねた。聖者は、一日に少しでもいい、ひとり静かに禅定に入る時間をもちなさい、と言っていた。部屋の中央には宇宙の根源・大ビルシャナ如来が座っている。両側には金剛界・胎蔵界曼荼羅があり、更にチベットのポタラ宮殿と中国黄山天都峰の写真が飾ってある。周囲には不動明王、執金剛神、金剛蔵王大権現、石鎚大神、グヒヤサマージの曼荼羅等がある。はるかな宇宙空間と聖都シャンバラへの入口を模したのかもしれない。そこにいると、インド・ラダックにあるゴンパの立体曼荼羅や密教壁画に囲まれて瞑想しているような感覚になる。
様々な祈りの霊場や色々な瞑想ルームを見て来た。懐かしい場所を多く想い起こすが、未だ真に願う場所に至っていない。ヒマラヤの霊峰には「神癒の廟」といい、その寺院の部屋に入るだけで、あらゆる苦悩や病が癒されるという神域があると言われている。その部屋には、神聖なヴァイブレ-ションが充ちわたり臨在しているのだという。また、ヨガの教えには、聖なる木の伝説がある。その聖なる木のもとに座るだけで、行者の悲願が瞬時に成就するのだという。その聖なる木は何処にあるのか、あるたとえ話なのだろうと思う。
神域で行者は聖霊と交わる。その部屋の中、その聖木のもとで…。しかも聖者は、現実の世界そのものが、如来の活動する自然曼荼羅であると言っている。 (2019.8.15)
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